
鳥羽伏見で敗れた徳川幕府軍は、
将軍徳川慶喜の大坂脱出により
ちりぢりに江戸へ向かうことになった。
大政奉還によって
新政府がうちたてられたとはいえ、
箱根より東には江戸城もあり、
幕府歩兵、幕府海軍は健在であり、
はたまた新選組もいる。

新政府が掲げる錦旗に抗えない慶喜は、
「江戸無血開城」を幕臣勝海舟にゆだね、
上野で謹慎した。
一方の官軍は、旧幕府の残党を壊滅せねば、
新体制を揺るぎなきものに出来ないと考える。
そこには当然のように「江戸城総攻撃」が念頭にあった。
そこで勝海舟の秘策が動いた。
江戸に集まっている戦力を散らすことであった。
新選組の近藤勇には、甲府城へと動かしめた。
幕府海軍には函館へ向かわせた。

しかし幕府陸軍だけは江戸城明け渡し直前に
籠城戦を行うという計画があるらしい。
しかし、その幕府陸軍も消えた...
・・・・ともかく、あれだけの旧幕府陸軍が、
一夜で江戸から消滅するのである。
この一事から考えても、その消えっぷりは
みごとというほかない。・・・・
花神 (下巻) (新潮文庫)
江戸城での戦火は避けられたが、
血を求めて舞台は奥州へと向かう。










