箱根・湯本の早雲寺へ、仮の本陣を置いた。
「急くな」と秀吉は 「ゆるりと攻むるがよい」
悠々たるものであったが、そのうちに、
「城を築くとしよう」といい出した。・・・・
真田太平記〈3〉上田攻め (新潮文庫)


関白秀吉の余裕の小田原攻めである。
天下の堅城小田原城を攻めるにあたって秀吉の取った戦法。
籠もる北条勢は、予想もしなかった状況に戸惑いを隠せない。
・・・・小田原城の西方四キロメートル弱のところにある
山の上へ、あらかじめ木組みをし、板を張りつけ、
これに白紙を張りめぐらし、
城の櫓か天守台のようなかたちに造りあげ、
このまわりを囲んでいた松林を、
一夜のうちに切りはらったのだ。
「あっ....」
山の下の小田原城に立てこもる北条軍は、
驚愕の叫びを発した。・・・・
真田太平記〈3〉上田攻め (新潮文庫)
堅城に頼った北条勢に、突如として絶望へのイメージが現れた。



